蛍を見に彼と昼過ぎから山奥へドライブ。
車を走らせるにつれて家々もまばらになり
あたりも薄暗くなりはじめた頃、
一軒の食堂をみつけた。
老夫婦で切り盛りしている小さな食堂。
墨字で書いてあるメニューにひときわ目立つ
「若鮎の塩焼き」。
“食べようか”って
彼のうれしそうな顔がテーブルの向こうにみえる
そう、彼は
鮎の身を骨からきれいにとる「名人」。
彼の優しい手がわたしの分まできれいに
鮎を食べやすくしてくれた。
蛍の灯りのように私の心にひかりを与えてくれる彼の優しい手。
食卓カウンセラー
さかいかな
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