“おふくろの味”の「お」がとれて
“袋(ふくろ)の味”が伝わっている時代⁈
新宿の某小学校で講演したとき
質問するわたしに一瞬かたまってしまった
子ども達。
「みんなのおふくろの味を聞かせてくれるかな?」
“おふくろの味”は、すでに死語だったのだ。
質問の意味さえわからない子ども達の素直な様子。
26歳のとき、母は56歳で余命宣告を受け
あっけなくあっという間に亡くなってしまった。
母の死後、後悔していることといえば、
間違いなく母の手料理を直伝してもらわなかったこと。
母のつくる茶碗蒸しもスイートポテトもでんぷんも、筍の煮しめも…。
正確にはわからない。
記憶を頼りにつくるしかない。
袋の味もどんどん進化し
美味しくなっている昨今たけど、
やっぱり大切な人のために心を込めてつくる
“おふくろの味”も大切にしていきたい。
お気に入りの場所から夜空を眺めつつ
あなたのために…の味が次世代まで伝わる
ようにと祈っている。
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